診療録直結型全国糖尿病データベース事業
J-DREAMSのためのご支援のお願い
2019年度までの国民健康・栄養調査結果やそれらを用いた推計によれば、日本人成人の中で糖尿病が強く疑われる者と、糖尿病の可能性を否定できない者の合計が少なくとも2000万人を上回ると推計されています。また日本透析医学会の「わが国の慢性透析療法の現況」によると、2021年末時点で13万人が糖尿病性腎症を原因とした慢性透析を受けており、糖尿病が国民の健康寿命と医療経済に与える損失の大きさは論を俟ちません。疾患に対する新たな対策を考える上では、正確でタイムリーな疫学情報を収集することが肝要です。糖尿病に関しては、大規模コホート研究の成果は重要なものがいくつか出ているものの、がん登録や循環器疾患診療実態調査(JROAD)のように代表性・悉皆性の高い患者登録は今まで行われていませんでした。
症例登録を通じた更なる糖尿病医療の進歩に貢献するため、国立国際医療研究センターでは2014年度より「電子カルテ情報活用型多施設症例データベースを利用した糖尿病に関する大規模な臨床情報収集に関する基盤的研究」(略称:診療録直結型全国糖尿病データベース事業(J-DREAMS)、主任研究者:大杉満)を行っています。2015年度は日本医療研究開発機構(AMED)より単年度の調整費をいただき事業を加速・充実させて、日本糖尿病学会認定教育施設の約30施設にご参加いただいて数万人の患者登録を行うことを目標に始めたものが、2024年3月末では73施設にまで増え、患者登録数累計約100,000名のデータベースになりました。今後は更に参加施設を増やすことに加え、データの質を向上させていくことを目指します。
本事業は日本糖尿病学会と合同運営委員会を設立し協同して行っており、糖尿病学会が作成した第4次対糖尿病戦略5ヵ年計画にも包括的データベースによるエビデンス構築の重要性が明記されています。この研究を更に発展させて、今後の臨床研究や政策研究の基盤として整備し、幅広い利活用を促進することが当センターの使命と考えておりますが、当センターの予算だけでは必要経費を賄いきれないのが現状です。
諸費ご多端の折、誠に恐縮ではございますが、是非この趣旨にご賛同のうえ格別のご支援を賜りますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。
令和6年4月
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター
糖尿病情報センター 大杉 満
寄附金募集要項
寄附金の名称
「診療録直結型全国糖尿病データベース事業, J-DREAMS 寄附金」
事業内容
- 糖尿病標準診療テンプレートを電子カルテの一部として参加施設に配布を行い、糖尿病診療の標準化を行います。
- 多目的臨床データ登録システム(MCDRS)を使用してSS-MIX2ストレージに格納された糖尿病臨床情報を抽出し、糖尿病患者の臨床情報を効率的に大規模に収集します。
- 収集した大規模糖尿病データベースを広く研究に利用できる基盤を構築し、様々な研究や事業に利用可能なものとします。
- 国立国際医療研究センターと日本糖尿病学会の共同事業として行われます。
企業の皆様へ
企業との間では、「共同研究」での研究費拠出をお願いすることに関しても検討しております。 詳細につきましては、下記お問い合わせにご連絡ください。
お問い合わせ
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター J-DREAMS事務局
〒162-8655 東京都新宿区戸山1-21-1
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